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失敗しないダイニングの照明位置設計-家具屋視点の新築住宅のポイント

ダイニングの最適な照明位置を選択する方法-家具屋視点の新築設計のポイント

お客様のご自宅に家具を搬入した際に、「これは困った!」と頭を抱える問題に出くわすことがあります。

それはダイニングテーブルの上に吊るす「ペンダントライトの位置」です。
お届け先でダイニングテーブルを配置してみると、照明の位置がずれているペンダントライトがテーブルの一部しか照らしていない、など実際にテーブルを設置してみて初めて気付くことがあります。

なぜこんなことになってしまうのでしょう?
今回のブログでは、理想的なダイニングテーブルとペンダントライトの配置を見つけるためのガイド、自宅の照明デザインの計画方法について解説します。

はじめに:自宅を計画する前に

一昔前の日本住宅では、食事をする場所としてのダイニングと、家族で団欒するリビング(居間)は別々の場所にあるのが一般的でした。しかし現在はワンフロアにダイニングテーブルとソファーを置くリビングダイニング(LD)というスタイルが主流です。

現在の住宅は、ワンフロアにダイニングテーブルとソファーを置くリビングダイニング(LD)というスタイルが主流です。
▶︎ キッチンとリビングが一体になったリビングダイニングの例

そのため、ダイニングは食事をする以外にも子供の読書や勉強、書き物や家族の団欒の場所としても活用されるなどリビング以上に利用頻度の高い場所になっています。

ところが快適なダイニングルームを作るうえで意外と見落とされがちなのがペンダントライトの位置です。ダイニングテーブル上のペンダントライトの位置は、家族がゆっくりと食事を楽しめる居心地の良いダイニングルームを作るうえで不可欠です。

しかし実際の家づくりにおいてペンダントライトの位置は他の要素(間取りや壁紙・床材・設備)に比べ施主様にとっては優先順位が低く、設計士や工務店が作った設計図そのままに施工が進められることが多いものです。

ダイニングの最適な照明位置を選択する方法-家具屋視点の新築設計のポイント

設計者はヒアリングでの情報をもとに、家族4人であればこれくらいのテーブルをこの辺りに配置、とあくまで経験値と予測で照明位置を設計します。たとえ事前に施主様にペンダントライトの位置を相談されたとしてもダイニングテーブルの位置を設計段階でリアルに想像するのは難しく「それで大丈夫です」というのが精一杯ではないでしょうか?

ペンダントライトの位置は、用途や照明器具の種類によっても「ジャストな位置」が要求されるため、事前にしっかりとした位置設計が必要です。

よく使われるテーブルランプの種類

ダイニングルームのテーブルランプとしてよく使われるのは「シーリングライト」「スポットライト」「ダウンライト」「ペンダントライト」があります。

シーリングライト

天井に貼り付ける丸い円盤のような照明で、光の拡散力が高いためお部屋全体を均等に明るく照らしてくれます。利用する蛍光灯により白色や暖色を変えることができますが、一般的には白い昼間のような明るさで部屋を照らすことが多いライトです。

シーリングライト

スポットライト

スポットライトは天井や柱に取り付けて一部分だけを明るく照らすタイプの照明です。光の向きを自由に調整できるので、テーブルランプのほかにも間接照明としても利用できます。ただ光量はそれほど強くないため、テーブルランプとして利用するには複数配置する必要があります。

スポットライト

ダウンライト

天井に埋め込むタイプの照明です。天井をフラットに見せることができ部屋の雰囲気作としてもよく利用されます。光量は弱めで一度設置すると移動が難しいためにテーブルランプとしてはあまりお勧めできません。

ダウンライト

ペンダントライト

コードやワイヤーで天井から吊るすペンダントライトは、自宅を新築される方に今一番人気のある照明です。しっかりとした光量を持ちながらも照射範囲を狭く収めることができるため、部屋の雰囲気作りとしても活かせる照明です。

ペンダントライト

部屋の雰囲気は、ライトで決まると言っても過言ではありません。
テーブルとライトのテイストを合わせることにより、より快適なお部屋作りが実現できます。

人気のペンダントライトは注意が必要

ダイニングテーブルを搬入した際に問題となるテーブルランプのほとんどは「ペンダントライト」です。シーリングライトやダウンライトは、天井に貼りついていたり埋め込まれているのでテーブルをどこにおいても問題ありません。スポットライトも自由に向きを調整できるので問題ありません。

ところが「ペンダントライト」は、テーブル中央にしっかりと光が当たる必要があります。また、中央からずれているとテーブルへの光の当たり方のバランスも悪くなりますし、天井から伸びているコードがテーブルの中央とずれることで見栄えも悪くなってしまうのです。

時には、テーブルの上から大きくずれて、椅子の上にペンダントライトが天井から降りて来てしまっている場合もありました。

このようにペンダントライトの位置が当初の予定よりずれてしまう原因は、実際に家具を配置してみると設計時に予定されていたダイニングテーブルの位置とはずれてしまうことが多いからです。

下の図は当店で家具をお買い上げいただいたお客さまの実際の事例です。
設計時には予定しなかった子供の学習カウンターを置いたことによりダイニングテーブルの位置がずれてしまい、照明が頭の位置にきてしまいました。

▶︎設計段階のダイニングテーブルの位置

設計段階では対面カウンターの中心に照明を持ってくる場合が多いですが、、、
設計段階では対面カウンターの中心に照明を持ってくる場合が多いですが、、、

▶︎実際のダイニングテーブルの位置

実際に家具を置いてみるとテーブルの位置が中心からズレることがよくあります。
家具を置いてみるとテーブルの位置が中心からずれることがよくあります。

最近はPCデスクなどをダイニングに置かれる家庭も増えていますので、当初の予定よりもダイニングテーブルの位置がずれることが多いのです。また、テーブルの長さによっても最適な照明位置が変わるので注意が必要です。

ペンダントライトの設置は最後の最後で

このようなペンダントライトの問題を解決する最も簡単な方法は、ランプの設置位置の決定をテーブルが決まるまで待ってもらうよう工務店に最初からお願いしておくことです。

そのためにも、家の構造がある程度完成して実際のイメージが掴めるようになったら、現場で長さを測り、テーブルの長さ、奥行き、レイアウトを決めてから取り付け位置を打ち合わせすると良いでしょう。そのくらいであれば工務店も嫌な顔をせず待ってくれるはずです。

横位置の移動はダクトレールが便利

最近はオープンキッチンにダイニングテーブルを横付けするパターンもよく見かけます。テーブルをオープンキッチンにつけるか、離して通路を確保するか迷った際にはダクトレールの設置を検討しましょう。

ダクトレール

ダクトレールであれば照明をずらすだけで最適な位置に設置することができます。

ダクトレールを利用した場合のイメージ

ダクトレールを利用することで、ダイニングテーブルを移動しても照明の位置を自由に変えることが可能になります。

ライトの位置が変更できない場合は?

建売など既に完成済みでライトの位置が変更できない場合もあります。
その場合はコードフックやコードハンガーなど吊り下げ位置を変更する器具を利用することで照明の位置を安価に変更できます。

コードフックやコードハンガーなど吊り下げ位置を変更する器具を利用することで照明の位置を安価に変更できます。

ただ石膏ボードだけで支える場合などは、重い照明は付けられないなどの欠点もあるほか、電源から配線をずらして設置するため見た目にこだわりたい方にはお勧めできません。

どうしてもペンダントライトの位置を綺麗に調整したい場合には、工務店に移動工事をお願いしましょう。工事費用は3〜5万円くらいが相場ですので、今後のことを考えるとしっかりと工事をお願いした方がより快適な暮らしを楽しめるかもしれません。

どうしてもペンダントライトの位置を綺麗に調整したい場合には、工務店に移動工事をお願いしましょう。

家具Roomヨシダでは一緒に設計図を見ながら相談できます

家具Roomヨシダでは、設計図をお持ちいただければ、経験豊富なスタッフが配置や照明位置、コンセントの位置などを確認しながらお客様の希望に沿った家具のご提案が可能です。

失敗しない住まいづくりをサポートする家具店、家具Roomヨシダのショールームへ是非一度足をお運びください!

家具 ROOMヨシダショールーム画像

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